【米中】米空母の台湾海峡通過が大事に至らない件
台湾の有力紙「中国時報」は15日、昨年11月に香港寄港を拒否された米国の空母キティホークが台湾海峡を通過した際、中国の潜水艦から約28時間も追尾され、米空母は艦載機を飛ばして不測の事態に備えていた、と伝えた。
米中両国の海軍が台湾海峡で直接にらみ合ったのは、1996年の台湾総統選に合わせ米国が空母2隻を急派した「台湾海峡危機」以来という。
同紙によると、昨年11月23日、台湾の南東沖を航行していた中国の宋級潜水艦が、母港の横須賀に戻るため台湾海峡に入ったキティホークの追尾を開始。潜水艦の行動を監視していたキティホークは、潜水艦がキティホークに合わせて減速や停止していたことを対潜哨戒機で確認したため、攻撃機を飛ばして潜水艦からの敵対行動を警戒した。
台湾軍高官は同紙に対し、中国海軍が、台湾海峡を「中国の海」にする狙いから、台湾の東側海域で艦船の行動を活発化させている、と指摘した。
■米海軍、台湾海峡を今後も自由航行
中国を訪問している米太平洋軍のキーティング司令官は15日、北京の米国大使館で記者会見し、昨年11月に米空母キティホークが台湾海峡を通過したことについて、「国際海域の自由航行権の行使したものだ」と述べ、「必要があればいつでも海峡を通過する」との立場を強調した。
台湾海峡は中国が「一つの中国」政策により領海と主張している海域で、他国の軍艦や艦隊は通過しないのが慣例となっている。台湾が中国の領土の一部分であることを否定しているが、中国が台湾を自国領土と見なしており、台湾海峡の管轄権を主張している。しかし、米軍は艦船の台湾海峡通過問題を軍事的または政治的に利用してきた。
専門家らは「米軍艦船の台湾海峡通過は、米中間の対立とあつれきを測る尺度になる。米国が中国側の措置にあからさまに不満を表明したものだ」と分析した。空母キティホークは中国政府から香港寄港を拒否されたため、母港に横須賀港に引き返す際に故意に台湾海峡を通過したとみられる。米空母の台湾海峡通過は、1996年3月に台湾総統選挙を控え、中国が台湾付近でミサイル発射演習を行い緊張が高まった際、米空母2隻が同海峡に向かって以来11年ぶりだ。
15日付台湾紙中国時報は、米国側の情報として、昨年11月に空母キティホークが台湾海峡に入った後、中国の宋級潜水艦とミサイル駆逐艦深セン号による追跡、尾行を28時間にわたり受けていたと報じた。
一方、キーティング司令官は同日、来年5月にタイで行われる合同軍事演習「コブラゴールド」に中国が参加することを求め、柔軟な姿勢も示した。コブラゴールド演習は1982年から米国とタイが合同で実施しているもので、中国側は提案に対し「協議中だ」としている。
■台湾海峡のにらみ合い米太平洋軍司令官「事実無根だ」
訪中していた米太平洋軍のキーティング司令官は17日午前、香港の米国総領事館で記者会見、米空母キティホークが昨年11月、中国側に香港寄港を拒否された後に台湾海峡を通過した際、中国海軍の潜水艦などに追尾され、約28時間にわたってにらみ合いになったとの一部台湾紙の報道について「事実無根だ」と述べ、否定した。
司令官は13日から訪中し、中国の郭伯雄中央軍事委員会副主席らと会談。中国側が米艦船の香港寄港を拒否した問題や、双方の信頼醸成のための軍事交流拡大などについて協議した。帰国前に香港に立ち寄った。
米空母を中共の潜水艦が追尾したというのは恐らく事実でしょう。それを米海軍の司令官が否定したというのは、米中の間で話が落ち着いたということだと思います。
米軍が米タイ合同軍事演習「コブラゴールド」に中國を招いたというあたりに、米中関係の現状が見られます。
亞米利加は、10年以上やっていなかった台湾海峡での空母の航行を実施したわけで、その象徴的な意味合いは大きいです。
対して中共は、台湾海峡における亞米利加のヘゲモニーの誇示に激しく反発するより、良好な米中関係を優先させるということでしょうか。
1996年のときとは大違いです。
しかしそれは、中共が諸々の理由から現時点での米中衝突になんら利点が見出せないというだけのことですので、10年後20年後を考えると日本としては本当に不安です。
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